2020-09-12
広く見せるコツ4
例えば洗面室の場合、天井際まで鏡を貼ると、天井がつながるように見えて広がりを生むことができます。視覚上の面積を増やすイメージです。
じーっと眺めるシチュエーションではなくても、日常の動作をする中で、その仕掛けがチラッと目に入ることが大事です。チラッ、チラッの積み重ねが「何だか広く感じるなあ。」への近道なのです。
部屋を広々と見せる方法は色々ある、まだまだある。
基本的な考え方は「つなげる」ことなのです。
2020-09-05
広く見せるコツ3
壁をつなげることも、空間を広く見せるための工夫として有効です。
考え方は床と同じ。
壁がつながると視線が伸びて広く感じるようになります。
写真は内と外が異素材、異色ですが、つなげる部分も同じ素材・同色にするとより効果的です。

同じ面方向ではなく、直角方向に壁をつくることも効果があります。今いる場所の外側のボリュームを認識することで、広さを感じます。これでおしまいではなくまだ有る、続いている、といった感覚です。

2020-08-29
広く見せるコツ2
空間を広く感じる工夫の代表選手ふたつ目は、床をつなげること。
デッキや庭など床につながる要素があると、水平方向の目線の距離が伸び、広々と感じるようになります。
吹抜けと同じ、錯覚の効果です。
写真のように、ブラインドを閉めた状態で感じる部屋の広さは、当然ながらブラインドまで。
一方、開けた状態では奥の木製格子までが部屋のように感じませんか?
一部屋増えたようなお得感があり、オススメの工夫です。

2020-08-22
空間を広く見せるコツ
広い家で暮らしたい!
そう思う方は多くいらっしゃると思います。
ですが実際は、敷地面積に余裕がなかったり法規上の縛りがあったり、それぞれの事情により面積を十二分に確保できないことがほとんどです。
よって住宅設計には、実際の広さよりも「広く感じる」工夫が求められます。
広く感じる工夫の代表選手は、やはり吹抜けでしょう。
部屋の面積が小さくても、吹抜けの上方向の目線の距離が伸び、広さを感じるようになります。
この「目線の距離」つまり「目線がどこまで続いていくのか」こそが、広さの感覚を決める鍵となります。錯覚の効果です。
ただ、距離が長ければ長いほど良い訳ではありません。部屋の大きさに対してこの距離が長過ぎると、広さよりも圧迫感(空気に押されるイメージ)を感じるようになりますので、床形状と高さのバランスに注意が必要です。住宅設計においても、タテヨコ高さのプローションを整えることが非常に大切なのです。
2020-08-15
必要な分だけ開ける
自宅のトイレは洗面室と兼ねています。
東側に窓がありますので、一日中明るい洗面室になりました。
ちなみに窓の下はアトリエの坪庭、という配置です。
新築時にはアルミの羽根式ブラインドをつけていました。トイレ使用時は、丸見えなのはアレですのでブラインドの角度を変えていたのですが、そのちょっとしたことがだんだん億劫になってきました。
また強めの風が吹いている日に窓を開けると、風にあおられたブラインドが戻ったついでにサッシに当たり、カチャンカチャンと音を立てます。気にしなければそれまでなのですが、どうにかしたい気持ちがムクムクと。商売柄でしょうか、夫婦の組み合わせでしょうか(主人は大工、私は設計)。実験したい気持ちが沸き起こるのですねえ。自宅なんだし色々試してみよう!ということで、障子に取り替えてみることにしました。
障子の良いところは、横引きだということ。
必要な分だけ開けられるところです。
加えて、閉めた際に柔らかな明るさをもたらしてくれるところ。それから冬の断熱性ですね。
洗面室は湿気があるので障子紙がブヨブヨになるのかな?と思いましたが、梅雨の時期を過ぎてもそうはなりませんでした。今の所すこぶる快適、これならお客様にもオススメできるなと感じています。引き続き経過観察を続けます。
設計事務所が設計している訳ですから、なるべく完璧な状態でお引き渡ししたいと思っています。ですが住んでからの工夫も大切です。
新品が時間と共に劣化するのではなく、経年変化と共に味わいが増す住宅。そのためには日々のお手入れや工夫、適したメンテナンスが必要です。
実際にそこに暮らす人、家族が住宅に真摯に向き合うことで、オンリーワンの住宅に育つと思うのです。
私も自宅を育てていかなければ、です。



2020-08-08
開けたいなら隠す工夫を
我が家計画は、限られた土地に1.夫婦の住空間、2.主人の駐車場、3.私のアトリエの3つが必要でしたが、敷地の形状やそれぞれの立地条件からして、おのずと配置が決まりました。そうです。駐車場は道路面に、来客のためにアトリエは1F駐車場の奥に、これで1Fはいっぱいいっぱいとなり、外階段で2Fへあがって住宅エリアへ、です。
道路が南側のため、我らサイトーアーキテクツが日中を過ごすアトリエは1F北側の奥となります。しかも3面は隣家、残りの1面は駐車場です。
1Fなのに4面囲われるなんて!そんなの耐えられなーい!
という気持ちにならないように、敷地めいいっぱいに建物外形を取らず東側の一部を凹ませました。そのスペースを坪庭として植物を植え、光と風を招き入れるプランニングです。
ラッキーなことに東側には隣家の引き込み通路があり、建物間には距離があります。その隙間をぬって午前中は直射日光が室内に入りますし、午後は植栽が照らされて明るさが保たれます。結果としてとても爽やかな坪庭となりました。室内にいても閉塞感はありませんし、仕事中に手を止めた際のアイストップ=癒しエリアとなります。夜の夜景も楽しめます。
こちらとしては仕事スペースでも、お隣さんとしては玄関と道路をつなぐ通路ですから、ブラインドを開け放すのはちょっと申し訳ない。
でも光も風も取り込みたいし、ブラインドを開け放して過ごしたい。
そんな時には、部分的な目隠しが有効です。
あちら側を歩く人の目線と、椅子に座るこちら側の目線の高さ範囲のみ、目隠しの板を貼りました。
草取りがちょっとな〜という声が聞こえてきそうです。
そうですね、草取り、剪定、水遣り、手間が掛かります。
自宅も可愛い我が子と思って!手間暇かけて慈しみませんか?
植栽はカツラ、リンギア、プリペットレモン&ライム、ヒメコブシです。
購入して運んだ土を袋から出し、流し入れて、植木屋さんで選んだ植栽を植えて、、、素人仕事ですから、専門家の方からみたら突っ込みどころが満載かもしれません。この坪庭がこれからどう育っていくのか、改善点も含めて実感することも楽しみのひとつです。



2020-08-01
コロナ禍に向き合う
コロナという言葉を耳にするようになってから半年が経ちました。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
在宅勤務に切り替えたり、お子さんを見守る時間が増えたり、外出を憚かる生活が続く中でご自宅で過ごす時間が増えたことでしょう。
住空間の心地良さって大切だなあ〜と思われたのではないでしょうか。
そうです、そうなんです、住空間って大切なのです。
住まいは心の状態を受け止める器ですから、不安感を浄化して安心感を増幅してくれるものであって欲しいと思います。
緊急事態宣言が発令されて解除されるまでの間は、弊社もスタッフ氏への感染を避けるために別空間で仕事をしていました。
自転車通勤のスタッフ氏は1Fアトリエを使用して、私は2Fの自宅リビングで。簡単な確認作業はメールや電話で行い、社内打合せやらプリントアウトやら必要な時だけ私がアトリエに出向くスタイルです。顔を合わせて話をする時間は絶対に必要ですが、それ以外はそれぞれの思考や作業に没頭することが出来、非常に有意義だと感じました。
ただそれは、階段を降りれば必要なものが揃っている状況だからであって、今まで通勤されていた方が自宅勤務になった際には、戸惑うことが多くあっただろうと思います。Wifi環境が整っているか、PCを置く固定スペースを確保できるか、電話やりとりの際に気兼ねなく話ができる環境なのか。。。プリントして確認したい資料もあるでしょうし、会社から持ち出せない資料もあるでしょう。
今後、仕事の仕方は大きく変わっていくと思いますが、それに伴って住宅設計も変化していくだろうと思います。
帰宅してすぐに手を洗える環境を整えることは当然のことになるでしょうし、書斎まできちんとしたスペースを確保しないにしても、リビングの一部でも階段の途中でも、家族分のスタディスペースを設けたり。
今までの「ストックスペース」は災害時に向いたものでしたが、頻繁に買い物に出向かないようにするための工夫も必要になるでしょう。
これからの生活スタイルの変化に柔軟に対応できるよう、住宅設計を通じてコロナ禍に向き合わなければ、、と感じる今日この頃です。
在宅勤務?中はこんな感じでした。
はじめはウェルカムだった主人も最後の方は「PC邪魔だよねえ。。」と。
ですよねー、ダイニングテーブルの半分を占領してますもんねー。
PCの固定位置、スタディースペースって必要ですなあ。
2020-02-17
プランター置き場
植物が好きなのでグリーンに囲まれて暮らしたいのですが、水やりを忘れたり、逆に水が多すぎて根を腐らせてしまったり、日々の手入れを難しく感じていました。
土の表面が乾いたら底から流れ出るくらい水をたっぷりあげて、受け皿に溜まった水を捨てる、ということが基本だと思うのですが、それがなかなか。
ツル系の植物をハンギングネットで吊るしたら、受け皿に溜まった水はどう捨てれば良いのでしょう。皿なしで水をあげるのは怖いし、毎回取り外すのも面倒です。大きな鉢は自分では重たくて持ち上げられず、受け皿の水を捨てることが出来ません。
でもやはり日常で植物に触れたい。ワシャワシャっとしたグリーンの存在を感じたいのです。
そこで、玄関脇にプランター置き場をつくりました。
真上には天井がなく、プランター受けはグレーチングという格子状の樹脂を用いていますので、雨が降れば水やりとなり、余分な水分は勝手に下に抜けて流れていきます。
ポイントは床に埋まるように設置すること。プランターが丸見えになるよりも建物との連続感や一体感を演出することができるからです。丸々埋まっていた方が見た目はオシャレですが、雨が土ではねて床を汚してしまうので要注意です。いずれ植物がワシャワシャになって、出っ張ったプランターを隠してくれるだろうと期待しています。
植えた植物は、クリスマスローズと十二単衣。
先日、メンテナンスで伺ったお客さまのお庭から、新築のお祝いにと株分けしていただきました。いつの間にか増えちゃうのよ〜とのことなので、ウチでも増やして次の誰かにお裾分けしたいと思います。わくわく。
2020-02-13
設えには陰影が大事
一昨日と昨日は、自宅兼事務所の内覧会でした。
お越しいただいた沢山のみなさま、ありがとうございました。
写真では伝わらない、実際の空間を感じていただけたかと思います。
是非、また遊びにいらしてください。
お越しいただいた方々から、家づくり事務所づくりにまつわる多くの質問をいただきました。どうしてこの土地を選んだのか、どうしてこのプランになったのか、住んでみてどうか、こうすれば良かったと思うことは何か、一番好きな場所はどこか、夫婦で衝突することはあったのか、、などなど。
ひとつひとつお答えするうちに、改めて「ああ、そうだったのか。」「そういうことだったのか。」と自分として整理がついたような気がしています。家を持つことを決心した時から今までの、時間の振り返りとなったような。
家づくりは楽しい時間ですが、自分や家族の財産、未来を託しての事業ですから、どんな方でも緊張することや立ち止まりたくなる瞬間があると思います。
主人やスタッフを含めた私たちのこの経験が、これから家を持つ方々の役に立てば良いなと、家づくりをされる方々の気持ちに寄り添える事務所でありたいなと、強く感じる時間となりました。ありがとうございました。
今日の一枚
リビングの壁際にナラ材のベンチを設けました。背もたれのウォルナットは角度をつけて張っています。ゆくゆくは、背もたれとクッションを造作して、作りつけソファのように設えたいと思っているのです。設計上のポイントは、ベンチの先端からそのまま壁を下すのではなく、少し引っ込めて仕上げることです。写真のように陰影が生まれて美しく設えることが出来るからです。
お越しになった方から「床の間のようですね。」とのお言葉を頂きました。そうなのです!そうしたいと思って低めの段にしたのです。クッションを置けばソファの高さになるように。分かってくださる方がいると嬉しいものですね!
花器は、弊社で内装設計をさせていただいた「くらしの器と自然食品 匣(さや)」さんで。オーナーの重田さんのセレクトした、華美ではなく上品でセンスの良い品々が揃っています。ぜひぜひ。
https://saya-art-nfood.com
2020-02-04
建築サイトに掲載されました
先日、建築家ポータルサイト「KLASIC」さんが弊社にお越しになり、弊社で設計した2つの個人住宅について取材を受けました。
その記事がサイトにアップされましたので、ぜひ覗いてみてください。
建築家ポータルサイト「KLASIC」
https://www.klasic.jp
掲載写真はフォトグラファーの新澤一平さんにお願いしたものです。
https://ippeishinzawa.com
竣工写真は、工事中の汚れを防ぐための養生を剥がして、クリーニングを済ませた後、「工事現場」が「住宅」に変わる間の一瞬に撮影しています。建主の方が住み始める前、「味」が加わる前の「素」をとらえたものです。撮影後にワクワクドキドキしながら仕上がりを待つ時間も楽しみの一つですし、その時間も設計に含まれると感じています。
下の写真は一年点検の日の針ヶ谷の家。すっかり住宅として馴染み、暮らしを楽しまれていることが伝わって来ます。嬉しいなあ。天井の羽目板も、枠やカウンターも飴色が増して良い感じです。
お引渡しの後、それぞれのご家庭の味付けがなされてこそ、オンリーワン住宅と言えると思うのです。みなさんそれぞれ、楽しく自由に暮らして欲しいのです。